引力はファーストアルバムのアルバム名でもあり、その後、曲名にもなったという、ちょっと変わった曲で、とても愛情のある曲(もちろん全部あるけど)。
MAKIMとしては初めて、ちゃんとMUSIC VIDEOという形で映像を作成。
撮影・編集は蒼井大地(水野宇高)。眞木の高校の友人でもあり、セカンドアルバム『観点』でチェロを弾いてくれているマルチプレイヤー。完成したアルバムを渡した際に「この曲で映像撮りたい!」と言ってくれたのが始まり。
ちなみに、ちょっと彼の紹介をかねて、昔話をすると、出会いは高校一年の最初。同じクラスメートで、入学して最初は席が名前順だったため、前後という関係(眞木、水野)。もしかしたら、高校入って初めて話しかけたヤツだったかもしれない。
まだ学校始まって間もないころ、休み時間(もしかしたら授業中)、後ろの席から「タカタカタカタ。。」って細かい音が聴こえて、ふと後ろを振り返ると、両手にボールペンを持ち、それをドラムスティックのようにして、机に叩きつけていた。「え、何してるの。。」って聞くと「ダブルストローク ※1 で16ビートの練習〜♪」 とのこと。この時点で、入学早々にかなりヤバい奴が後ろの席になったものだ、と思った。中学校までは小学校から引き続きの友達も多かったが、高校ではクラスのほとんどが新しい人ばかりだった中、しょっぱなからの衝撃だった。
※1 ダブルストローク:ひと振りの動作で2回叩くドラムの奏法
その後も、これ聴いてよ!と言っていきなり、MD(当時主流でした!)を渡されて、聴いてみると「GLAY / GROOVY TOUR」(アルバムBELOVEDの一曲目)の完全コピーのカラオケ音源。4トラックカセットMTRで作ったという。当時、僕はギターをちょっと弾き始めていたものの、まだほとんど弾けなかったし、ましてや多重録音なんてものは想像もできなかった。その音源にはギターだけでなく、シンセサイザーやドラムやベースまで完璧にコピーしてあった。一体どうやって再現したのか、彼の底知れぬ好奇心と実力に恐れすら覚えた。そして、それと同時に「こんなこともできるんだ」と心の内では、新しい感動に出会った興奮で震えた。
その後、彼とはバンドを組むことになるのだけど、音楽的には常にみんなより一歩先を行ってるような存在で、僕自身、高校3年間は彼の背中を追いかけるような部分があった。ちょっと奇行は目立つものの、決して昂らず、優しい性格。そして何より音楽の面でものすごく刺激を受けたヤツ。
ちょっと長くなりました。そんな彼と、今回、高校を卒業してもはや20年以上も経つ今、一緒に作品を作ることができているなんで、当時は夢にも思わなかった。
そんな彼との引力を今も感じました。
ぜひ、YouTubeで全編見てください!